中小企業から大企業への転職は可能と証明した僕が現実を解説

こんな悩みを抱えていませんか？

中小企業で働いているけど、大企業で働きたい。中小だと給料も増えないし、ボーナス100万円越えとかうらやましすぎる！

けど、できるか不安だし、自分にできるのかな・・・

私自身、地方の中小企業で働いていた時、まさに同じ気持ちでした。

大企業への転職は簡単ではないですし、周りも高学歴ばかりで無理なように思えるんですよね。

結論から言うと、中小企業から大企業への転職は十分可能です。

実際に私は新卒で入社した地方中小企業から超大手グローバルメーカーに転職し、年収を300万円アップさせることができました。

しかし、簡単ではないですね。

ちゃんとした戦略が必要ですし、現職でも成果もしっかり上げて、採用される理由を作る必要があります。

大企業も、人手不足の現状では、かなり本腰を入れて採用を強化しているからです。

今回は私自身の経験をもとに、中小企業出身者が大企業に転職するために必要なこと、すべきこと、注意点などをまとめてお伝えします。

最後まで読んでいただければ、あなたも大企業転職への明確な道筋が見えてくるはずです。

中小企業と大企業の定義を明確化

まず、議論の前提として企業規模の定義を明確にしておきましょう。

中小企業の定義

中小企業基本法では、以下のように定義されています。

大企業の定義

この記事では、人事として採用活動を行う立場から、以下を大企業として定義します。

• 従業員1,000人以上の企業
• 東証プライム市場上場企業
• 業界トップ10に入る知名度・事業規模を持つ企業

【結論】中小企業から大企業への転職は可能？

すでにお話しした通り、中小企業から大企業への転職は可能ですが、戦略が必要です。

誰でも採用に至れるわけではありません。

答えは「YES」だが戦略が必要

中小企業から大企業への転職は確実に可能です。

「中小企業で働いている」という理由だけで不採用になることは一切ありません。

むしろ、中小企業で幅広い業務を経験し、自立性と実行力を身につけた人材を、多くの大企業が求めています。

なぜなら、今はとにかく人手不足だから。

実際に私も採用された後、人事部に問い合わせました。

やはり、大企業出身者は優秀な人が多いので採用できるならしたいが、そうもいっていられないのが現状であり、優秀な人材は中小企業にも多くいるから、ターゲットを中小企業やベンチャー企業にも広げているそうです。

2020年以降は、人手不足が特に顕著なので、中小企業出身者にも多いにチャンスがあると言えるでしょう。

ただし、戦略的なアプローチなしに成功できるほど甘くもないというのが現実です。

私の実体験：地方中小企業→超大手グローバルメーカー

私のケースを具体的にお話しします。

転職前（地方中小企業）

• 従業員数：約50名
• 業界：人材系
• 年収：約400万円
• 業務：営業・事業開発など幅広く担当

転職後（超大手グローバルメーカー）

• 従業員数：数万人規模
• 業界：製造業（グローバル展開）
• 年収：約700万円（+300万円）
• 現在の部署：事業開発部

転職成功の要因は、中小企業で培った「何でもできる実行力」と「成果を出すことへの執着」が評価されたことでした。

中小企業から大企業転職で給料は増えるのか

ここでは、実際には給料が増えるのか、中小企業と大企業の給料差を見ていきましょう。

公的データから見る転職の現実

令和5年賃金構造基本統計調査によると、企業規模別の平均年収には大きな差があります。

私自身もこの統計通り、転職により年収が大幅にアップしました。

やはり大企業は安定して給料が高いです。

業界別・職種別の転職難易度（元採用担当の視点から）

転職前は、人事として様々な職種の採用に関わってきた経験から、転職難易度をお伝えします。

転職しやすい業界・職種

まさに今、人手不足の業界は転職しやすいですね。

• IT関連職種（エンジニア、PM、デジタルマーケティング）：需要過多
• 営業職（特にBtoB営業）：実績が数字で明確
• 専門職（経理、人事、法務）：資格・経験が評価しやすい
• 製造技術職：技術力と改善実績が重視される

転職しにくい業界・職種

一方で、下記は転職が難しいとされています。

• 総合商社・金融：学歴フィルターが厳しい
• 一般事務職：大企業では効率化が進んでいる
• 企画職（経験が浅い場合）：抽象的で評価が困難

中小企業から大企業に転職して感じたギャップ【メリット】

ぶっちゃけると、転職して良かったと全てにおいていえるわけではないです。

なので、メリットとデメリットをまとめたので、ぜひご確認ください！

大企業には大企業なりの、面倒くささとか、大変さがありました。

1. 年収・福利厚生の大幅向上

• 基本給：月28万円→月48万円
• 賞与：年2ヶ月分→年5ヶ月分
• 住宅手当：なし→月7万円
• 退職金制度：なし→確定拠出年金+退職一時金
• 有給取得率：40%→100%

2. 仕事のスケール・社会的影響が大幅に強くなった

• プロジェクト予算：数百万円→数十億円レベル
• 関わる人数：5-10人→50-100人
• 海外展開への関与
• 社会インフラへの貢献実感

3. キャリアの選択肢拡大

• 社内公募制度による部署異動
• グループ会社への出向機会
• 海外駐在のチャンス
• 転職市場での市場価値向上

4. 安定性・信用度の向上

• 住宅ローン審査の通りやすさ
• 社会的信用度アップ
• 将来への不安軽減

ここまでが大企業に転職して感じているメリットです。

中小企業から大企業に転職して感じたギャップ【デメリット】

次が、大企業に転職して分かったデメリットです。

私の場合だと、何をやるにも上司やチーム、他部署と整合を取らなければならないことが非常に苦痛です・・・

1. 意思決定・承認プロセスの複雑化

• 稟議システムによる時間のかかる決裁
• 複数部署との調整が必要
• 新しいアイデアの実現に時間がかかる

2. 個人の裁量範囲の制約

• 細かい規則・手続きの存在
• 承認が必要な業務の増加
• 自由度の制限

3. 社内政治・人間関係の複雑さ

• 部署間の利害関係
• 昇進競争の激化
• 派閥のような人間関係

実際に中小企業から大企業に転職して、ぶっちゃけ思ったこと

ここからは、転職から4年経った今だから言える、リアルな本音をお話しします。

転職活動中や転職直後には気づかなかった、大企業の実態について赤裸々にお伝えします。

想像以上に良かった点

1. 教育制度・研修の充実度が桁違い

中小企業では「見て覚えろ」「実践で学べ」が当たり前でしたが、大企業の研修制度は本当に充実しています。

• 新人研修だけで3ヶ月間
• 年間の研修予算が一人当たり50万円
• 外部セミナーや資格取得費用は会社負担
• MBA取得支援制度もある

正直、これだけでも転職した価値があったと思います。

2. 福利厚生の恩恵は年収以上のインパクト

年収300万円アップよりも、実は福利厚生の恩恵の方が大きかったかもしれません：

• 住宅手当：月7万円（年間84万円）
• 家族手当：配偶者1万円、子供5,000円
• 社員食堂：1食300円でホテル並みの食事
• 保養施設：軽井沢のリゾートホテルが格安で利用可能
• 医療費補助：健康保険組合が充実

これらを金額換算すると、年収にプラス100万円以上の価値があります。

3. 仕事の社会的インパクトの実感

中小企業では「自分の仕事が社会にどう影響するか」が見えにくかったのですが、大企業では、

• 自分が関わったプロジェクトがニュースになる
• 数百万人が使うサービスの企画に携わる
• 海外展開により国際的な影響力を実感

この「やりがい」は想像以上でした。

想像以上にきつかった点

1. 社内政治の複雑さは予想を超えていた

「大企業は社内政治が大変」と聞いていましたが、実際はそれ以上でした：

• 部署間の縄張り争いが激しい
• 上司によって評価が180度変わる
• 「誰が言ったか」が「何を言ったか」より重要
• 派閥のような人間関係が存在

中小企業の「実力主義」に慣れていたので、最初は本当に戸惑いました。

2. 意思決定の遅さは業務効率に直結

「大企業は意思決定が遅い」と聞いていましたが、想像以上でした：

• 簡単な企画でも承認まで2-3ヶ月
• 会議のための会議が延々と続く
• 責任を取りたくない管理職が多い
• 「検討します」が永遠に続く

中小企業なら1日で決まることが、3ヶ月かかることもザラです。

3. 個人の成果が見えにくい評価制度

これは転職前には想定していませんでした。

• チーム成果なので個人の貢献度が不明確
• 年功序列要素が想像以上に強い
• 頑張った分だけ給料が上がるわけではない
• 出世は実力よりも人間関係が重要

中小企業では「売上を上げれば評価される」シンプルさがありましたが、大企業は複雑すぎます。

予想通りだった点

1. 安定性は確実にある

経営の安定性については予想通りでした：

• 会社が潰れるリスクは限りなくゼロに近い
• リストラがあっても中小企業ほど深刻ではない
• 長期的なキャリアプランが立てやすい

ただし、「安定＝成長停滞」の側面もあることは理解しておくべきです。

2. ネームバリューの効果は絶大

社会的信用度について

• 住宅ローンが驚くほど簡単に通る
• クレジットカードの限度額が大幅アップ
• 転職市場での評価が格段に上がる
• 合コンでの食いつきが違う（笑）

これは予想通り、いやそれ以上の効果がありました。

転職して後悔したことはあるか？

結論：後悔は全くありません。

ただし、以下の点は転職前にもっと理解しておけばよかったと思います。

1. 大企業での成功法則を早めに理解すべきだった

• 実力だけでは評価されない
• 人間関係構築が最重要
• 社内政治への適応が必要

2. キャリア戦略をもっと具体的に考えるべきだった

• 5年後、10年後のポジション
• 社内での専門性の確立
• 転職市場での価値向上

中小企業に戻りたいと思うことはあるか？

正直に言うと、たまにあります。特に、

• 意思決定の速さ：中小企業のスピード感は魅力的
• 裁量の大きさ：何でも自分で決められる自由度
• 成果の実感：頑張った分だけ直接的に評価される

でも、総合的に考えると大企業にいる方が自分には合っています。

これから転職を考えている方へのアドバイス

1. 理想化しすぎないこと 大企業にも必ずデメリットがあります。

完璧な職場は存在しません。

2. 自分の価値観を明確にすること

• 安定性を重視するか？
• 裁量の大きさを重視するか？
• 年収を重視するか？

3. 転職は手段であり目的ではない 転職後に何を実現したいのか、明確なビジョンを持つことが重要です。

私の場合、「より大きな仕事で社会に貢献したい」という目標があったので、大企業転職は正解でした。あなたの場合はどうでしょうか？

転職を成功させるための具体的戦略

元人事としての採用経験と、自身の転職活動実績を基にした実践的戦略をお伝えします。

1. 転職活動の最適なタイミング

推奨する開始時期は、こんな感じです。

• 4月入社狙い：前年10月から本格開始
• 10月入社狙い：同年6月から本格開始
• 準備期間：本格活動の3ヶ月前から準備

私の経験談は、2022年10月から転職活動を開始し、12月にはビズリーチで複数内定を獲得。

継続的な活動により、常に最新の市場価値を把握しています。

というか、ずっと転職活動をしていて、成功したら転職するという感じですね。

2. スキルアップの優先順位

採用担当として評価するスキル順はこんな感じですね。

1位：業務実績・成果

• 定量的な成果（売上、コスト削減、効率化等）
• 問題解決実績
• チーム・プロジェクト運営経験

2位：専門スキル・資格

• 業界・職種特有の専門知識
• 難関資格の保有
• 最新技術・トレンドへの対応力

3位：ヒューマンスキル

• コミュニケーション能力
• リーダーシップ
• 学習意欲・成長志向

なので現職では、きちんと成果を上げること。

そしてその成果が上がった理由を言語化しておくこと。

再現性があることを明確にしておくことがポイントですね。

3. 転職エージェントをフル活用（実体験ベース）

私が実際に使って効果があったサービスはこんな感じ。

ビズリーチ（最も効果的）

• ハイクラス求人に特化
• 企業からの直接スカウトが豊富
• 1ヶ月で複数内定獲得

JACリクルートメント

• 外資・グローバル企業に強い
• コンサルタントの質が高い
• 面接対策が充実

doda・リクルートエージェント

• 求人数が豊富
• 業界の幅広い情報収集に活用
• 初回の情報収集におすすめ

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• 登録するだけで人気企業やヘッドハンターからスカウトが届く国内最大級の転職サイト
• 今すぐではないが、良いスカウトがあれば転職したい人におすすめ
• チャット上で年収やワークライフバランスなど気になることを質問可能
• 自分の市場価値を知るためだけに利用してもOK

 

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4. 企業研究の重要ポイント（採用担当の視点）

面接で差がつく企業研究の観点はこんな感じ。

必須調査項目

• 事業戦略・中期計画
• 競合他社との差別化要因
• 財務状況・成長性
• 企業文化・価値観
• 中途採用者の活躍状況

情報収集方法

• 企業公式サイト・IR情報
• 業界地図・四季報
• OpenWork・転職会議等の口コミサイト
• LinkedIn等で現職・元職社員にコンタクト

5. 自己分析の徹底

自己分析は徹底して行いましょう。

1. 自分の強みと弱み
2. どんなことに喜びを覚えるのか
3. 仕事をする上で何を大事にしているのか
4. キャリアはどのように考えているか
5. なぜ転職するのか
6. 転職して何がしたいのか

上記は最低限、抑えておいてください。

大企業はなぜ大企業なのか、優秀な人を採用する仕組みが整ってるからです。

優秀な人を見抜くための質問を、採用担当がしてきます。

よくある失敗パターンと対策

人事として面接した方の失敗パターンと、転職活動での失敗経験をまとめます。

失敗パターン1: 転職理由がネガティブ

NG例： 「現在の会社は給料が安くて将来性がない」 「上司とうまくいかない」

改善方法：

• ポジティブな転職理由に転換
• 「より大きな挑戦をしたい」という前向きな動機
• 具体的なキャリアビジョンの提示

失敗パターン2: 企業研究不足

NG例： 「御社は有名で安定していそうだから」 「大企業で働いてみたかった」

改善方法：

• 事業内容の詳細な理解
• 競合他社との比較
• なぜその企業でなければならないかの明確化

失敗パターン3: 実績のアピール不足

NG例： 「営業をしていました」 「いろいろな業務を経験しました」

改善方法：

• 定量的な実績の準備
• STAR法での具体的な成果説明
• 転職先で活かせる経験の整理

失敗パターン4: 面接準備不足

NG例：

• 基本的な企業情報を知らない
• 逆質問の準備ができていない
• ビジネスマナーに問題がある

改善方法：

• 模擬面接の実施
• 想定質問集の作成
• ビジネスマナーの再確認

まとめ

中小企業から大企業への転職は、適切な戦略と準備があれば確実に実現可能です。

私は地方中小企業から超大手グローバルメーカーに転職し、年収300万円アップを実現しました。

現在も継続的に転職活動を行い、ビズリーチでは1ヶ月で複数の大企業から内定を獲得しています。

また、人事として年間50名以上の採用に携わる中で、中小企業出身者の持つ「実行力」「主体性」「成果へのコミット」は大企業が最も求めている人材像と合致することを実感しています。

あなたも適切な戦略と準備があれば、必ず大企業転職を実現できます。

特に、ビズリーチだと企業からスカウトが来て受けられるので、使うことを強くお勧めします。

まずは現職での実績作りから始めて、着実に準備を進めていきましょう。

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